昨年9月の国土交通副大臣に就任早々、台風の被害を受けた、三重、高知へ、そして地震の被害を受けた新潟、福岡へと災害現地を視察し、甚大な被害を目の当たりにしてきました。それらを視察して再認識したのは、安心で安全な国土づくりの重要性でした。 今までの経験からすると、どんな安全と言われる地域でも、一極集中の豪雨が降り続けば、水害や土砂災害は日本の至る所で発生する可能性があります。このため、早急に、豪雨等の災害対策を抜本的に見直し、河川の整備に併せて、ハザードマップ等を作成し、一刻も早く正確な情報を住民に伝えるなど、総合的な対策を講ずる必要があります。 また、我が国が直面している重大な危機は、今すぐにでも発生しておかしくないと言われる、首都直下型地震です。先般、中央防災会議の専門調査会から首都直下型地震により想定される被害が公表されました。最悪のケースでは死者が1万3千人、経済などの被害は112兆円にも達すると推計されています。これだけの危機的状況に直面しているにも拘らず、東京圏では、毎年10万人以上の人口が増加し、一極集中傾向が収まる様子は見られません。 こうした事態に対処するには、密集市街地の改善や、住宅の耐震化を促進するなど、災害に強い都市づくりが重要であるのは勿論のこと、今こそ、防災、危機管理の観点から、国会等の移転を本格的に推進するべきではないかと思っております。 現在、衆参の「国会等の移転に関する政党間両院協議会」では、危機管理機能(災害時における政府機関のバックアップ機能)の優先移転などについて検討を行っていくことになっています。また、最近では政党に関係ない超党派による「国家危機管理都市推進議員連盟」が設立され、首都圏大規模災害の危険性や、政府機関のバックアップによる災害対応力の強化などが話し合われています。そういう意味では、多くの国会議員を始め、多くの人が災害対応力に関する認識を、大きく改めつつあるのは心強い限りであります。 災害から国民の生命や財産を守るのは、国の最も重要かつ基本的な責務であります。確実に来襲する大規模災害に直面しているにもかかわらず、その状態から目をそらし、放置することは絶対に許されません。危機管理の為にも、国会等の移転を実現させるのは、待ったなしの課題ではないでしょうか。
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